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橈骨遠位端骨折は、前腕の橈骨が手関節に近い部位(遠位端)で骨折するもので、転倒して手をついた際に生じることが多く、高齢者における四大骨折(大腿骨頸部、橈骨遠位端、脊椎、上腕骨近位端骨折)の一つです。特に骨粗鬆症のある高齢女性に好発し、男性の約3倍の頻度でみられます。また、橈骨遠位端骨折は全身の骨折の中でも最も頻度が高い部類に入ります。

(日本手外科学会HPより引用)
橈骨遠位端骨折は骨折様式によりいくつかに分類されます。
コレス骨折
最も頻度が高く、手関節背屈位で手をついた際に発生。遠位骨片が背側に転位し、「フォーク状変形」を呈します。

(日本手外科学会HPより引用)
スミス骨折
手関節掌屈位での受傷により発生し、遠位骨片が掌側に転位します。
バートン骨折
関節内骨折で、遠位骨片が手根骨とともに背側あるいは掌側に転位します。整復保持が困難な事が多く手術になりやすい骨折です。
手術療法
保存療法
外固定中
非固定部位(肩・指)の可動域訓練と良肢位保持が重要。
固定除去後
手関節・肘関節の可動域訓練、前腕回内外訓練、筋力増強訓練を段階的に実施。
術後リハビリ
プレート固定などの場合、術翌日から可動域訓練を開始することが多く、固定期間は保存療法より短縮されます。
①骨粗鬆症の予防と治療
現段階で骨粗鬆症ではなくても骨密度は年齢とともに下がりますので日頃から食事内容を意識することが大切です。詳細は当院の骨粗鬆症ページをご覧ください。
②転倒しにくい環境づくり
家の中はなるべくバリアフリーな環境を作りすることが大切です。手すりの設置や家具の配置転換も必要に応じて検討する必要があります。転倒しそうになった時に何かにすぐ手をつくことができる、つかまることができるという環境作りも大切になります。 外出時にはスリッパなどは避け、なるべく履きなれた靴を履いたり、杖やシルバーカーなどを使うようにすることが必要です。
③運動
日頃からウォーキングや体操などを行うことで骨粗鬆症や筋力低下の予防になります。
④定期的な検査
骨粗鬆症と診断されていなくても60歳以降の方は定期的(年1回)に検査を行うことをお勧めします。当院でも腰椎・大腿骨を用いた骨塩定量DXAを行っています。希望の方はスタッフに声をかけて下さい。
橈骨遠位端骨折は発症頻度が高いものの、早期診断と適切な治療、リハビリテーションにより良好な機能回復が期待できる骨折です。
一方で、高齢者では骨粗鬆症の管理と併せて、再発防止のための全身的な評価とケアが求められます。
転倒して手をついた等、手を痛めた場合は、できるだけ早めにご受診ください。